• 1990 長崎県雲仙普賢岳の噴火と火砕流
• 1993 北海道南西沖地震
• 1995 阪神・淡路大震災 震度7
• 2000 三宅島噴火 世界で最多火山ガス放出
• 2003 十勝沖地震
• 2004 新潟県中越地震
• 2007 新潟県中越沖地震 震度6強
• 2011 宮崎・鹿児島県境の新燃岳噴火(2月)
• 2011 東日本大震災(3月)M9.1 大津波
• 2013 桜島噴火(8月)
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2014年 伊予灘地震(3月) 震度5強
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2014年 長野県神城断層地震(11月) 震度6弱
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2014年 御嶽山噴火(9月) 死者最多
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2015年 大分県南部地震 (7月) 震度5強
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2015年 桜島噴火 (8月)警戒レベル4
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2015年 日向灘地震(8月26日)M5.2
震度4
以上のようにたった20数年の間に主要なものだけでもこれだけの火山・地震が起こっている!ともあれ地震速報をチェックすると、震度2−3程度の地震は全国規模で毎日起こっているのだ!2011年の国連大学のリポートによると自然災害に関して日本は世界で5番目に危ない国ということになっている。先進国では唯一のワースト5入りだ。その日本が今、火山・地震の活動期に入っている。専門家は近い将来の富士山噴火や日向灘や小笠原西方沖の大地震を予測している。京都大学火山学者の鎌田教授は「まさに、大地動乱時代の幕開けと言っていいでしょう。」と宣言している。大変な時代に遭遇してしまった訳だ。
日本列島大移動
2011年3月11日の東日本大地震に伴う最大の地殻変動は、海底が最大で50m動くという近年稀な現象だった。宮城県の牡鹿半島は東に約5・4メートルの移動した。その後、余効変動でさらに東に約76センチ移動した。同じように地震で49センチ移動した銚子は、さらに48センチ移動するなど、影響は継続した。現在も東北海岸から茨城沖での小規模地震は継続している。東日本大震災の余震と見られるが、ポイントは太平洋プレート(年間約8センチ日本列島側に押し迫っている)の圧迫で歪みが溜まり、一挙に日本列島が乗っかっている北米プレート側が反発して跳ね上がった訳だが、その勢いで日本列島東北部は以来、東へ移動している。
ちなみに、今後は、3:11の震源域の南側にプレシャーがかかっているので、プレートが反発して動く可能性が高いと言える。(いわゆる割れ残りの部分)
さて、それに対して西日本は・・・
2015年8月18日(TBS系TNN)ニュースによると・・・
海上保安庁が初の測量結果を8月18日に発表。4年前から海底の地盤の観測を始めた。それによると、フィリピン海プレートが、東海沖、和歌山県潮岬沖で北西方向へ、年間、最大6センチ動いていることが確認された。これは100年間に6メートルとなり、東大地震研究所の古村孝志教授は「M8以上の大地震のひずみに対応する」と語っている。
つまり、東日本は東へ、西日本は西へプレッシャーがかかり少しずつ移動しているということになる。当然、東と西の中央(フォッサマグナに圧力が集中するだろう)
「ひずみ集中帯」
日本列島は陸側のプレートに海側のプレートが沈み込んでいることなどから、地下にひずみがたまり続けている。GPSを使った観測が行われているが、地殻変動によるひずみが集中して活断層による地震が起こりやすい地域があることが分かってきている。こうした地域は「ひずみ集中帯」と呼ばれ、メカニズムの研究が進められてきた。主な「ひずみ集中帯」としては北海道から北陸にかけての「日本海東縁ひずみ集中帯」や「新潟ー神戸ひずみ集中帯」、そして「東北脊梁山地ひずみ集中帯」が知られている。平成7年の阪神・淡路大震災を引き起こした地震や、平成16年の新潟県中越地震、それに平成20年の岩手宮城内陸地震は、いずれもこうした「ひずみ集中帯」で起きている。
フォッサマグナは大丈夫なのか?
教科書で習ったフォッサマグナ(糸魚川〜静岡構造線)は文字通り、日本列島を東西に分断する中央に位置している。これだけの断層がある事自体、大昔からこの地帯には圧力がかかってきていたことを示すものと思われる。
政府の地震調査研究推進本部は24日、関東と隣接地域を6区域に分けて活断層を評価し、各区域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が30年以内に起こる確率を公表した。確率が高い区域では最大40%、低い区域では最大3%。全区域合わせて関東地域のどこかでM6・8以上の地震が起きる確率は50~60%だった。
区域別で30年以内にM6・8以上の地震が起きる確率がもっとも高かったのは「糸魚川(いといがわ)―静岡構造線断層帯」がある区域の30~40%だった。(朝日新聞デジタル 2015年4月25日05時17分)
2014年11月に起こった長野県神城断層地震(震度6弱)は、記憶に新しいが、政府の地震調査委はフォッサマグナの北部である神城断層が動いた可能性が高いと結論づけた。さらに、この活断層の南側に延びるM8級の地震が想定されている活断層への影響について専門家は注意が必要と指摘している。ただ、南部のほうは、静岡であり、富士山の近くでもある。富士山噴火はスタンバイ状態と、すでに専門家が口を揃えて言っている中で、南部での断層地震の影響も懸念されるところだ。
ただ、西日本でも東へ移動している箇所もある。西村准教授によると、GPSを使った地殻変動の観測では鳥取県から島根県にかけての日本海に近い地域では地盤が東へずれ動いているという。このため、この地域で地震が起きる場合は断層どうしが横にずれ動くと考えられている。また、過去の記録やこれまでの研究から、南海トラフの巨大地震が起きる前後には西日本の内陸で地震が活発化することが指摘され、鳥取地震の3年後の昭和21年には南海トラフを震源とするマグニチュード8の巨大地震、「昭和南海地震」が発生している。
西村准教授は「南海トラフで巨大地震が発生する可能性は次第に高まってきており、特に西日本では今後、数十年の間は内陸での地震にも備えていくことが必要だ」と話している。
難しい活断層の調査や評価
20年前の阪神・淡路大震災をきっかけに国は専門の組織を作って、これまで全国の活断層の調査や将来、活断層で地震が起きる確率や規模の評価を行ってきたが、その後も、それまで知られていなかった活断層がずれ動いて大きな被害を伴う地震が各地で起き、調査手法や評価方法の在り方が課題となっている。
20年前の阪神・淡路大震災をきっかけに政府は専門家による地震調査委員会を設け、大地震を引き起こすおそれのある長さ20キロ以上の活断層を中心に重点的に調査や分析を進め、これまでに全国の110の活断層帯について将来、地震が起きる確率や地震の規模などの評価結果を公表してきた。しかし、その後も大きな被害が出た地震のほとんどは、それまで知られていなかった活断層がずれ動いて発生している。このうち、平成16年の新潟県中越地震はそれまで知られていない活断層がずれ動いて起きたとみられるほか、平成17年の福岡県西方沖地震や平成20年の岩手・宮城内陸地震などは、地震をきっかけに活断層の存在が初めて明らかになっている
一方、去年11月に長野県北部で震度6弱を観測したマグニチュード6.7の地震は評価の対象とされた糸魚川ー静岡構造線の北部にある神城断層の一部が、ずれ動いて起きたとみられるが、ずれ動いた長さや地震の規模が想定とは異なるなど課題が残っているという。
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一般社団法人 災害支援団体 クラッシュジャパン
次期東京災害対策担当
日本防災士機構公認 防災士
栗原一芳
(くりはら かずよし)
contact@crashjapan.com