2013年1月23日水曜日

被害想定、対策アップデート



(上は首都圏直下型地震発生の際のスカイツリー周辺の予想図。かなりの範囲で浸水しているのが分かる)



千葉市中央区で津波2.9m 液状化予測アップデート




東海地震の30年確率88%に上昇 南海は10年20%程度に 政府の調査委員会
2012.1.11 19:34

 政府の地震調査委員会は11日、国内の主な地震の発生確率を更新し、1日現在の数値を公表した。1年前と比べて東海地震は30年以内の発生確率が1ポイント増の88%に、南海地震は10年以内の発生確率が従来の「10~20%」から20%程度に、それぞれ上昇した。

 東南海地震の30年以内の確率は70%程度で従来と同じ。南海地震も30年以内は60%程度で変わらない。千島海溝沿いの地震の30年以内の確率は、十勝沖が「0.3~2%」から「0.5~3%」、根室沖が「40~50%」から50%程度、択捉島沖が60%程度から「60~70%」に上がった。阿部勝征委員長は会見で「確率が高くてもすぐ起こらない場合もあるし、低くてもすぐ起こることも多々ある。一喜一憂せず、防災について考えることが大事だ」と話した。


首都直下地震時、都内の水門など9割動かぬ恐れ

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20121227-OYT1T00361.htm?from=ylist
首都直下地震の際に、東京都内の水門や下水処理施設など計136か所が、機能しなくなる恐れのあることが26日、都の調査で分かった。都が管理する河川や港湾、下水道関連施設の約9割に当たり、都は今後の10年間で耐震化を進める。

画像(東京都)新しい「水門管理システム」が稼動
http://www.metro.tokyo.jp/INET/OSHIRASE/2011/03/20l3na00.htm




富士山噴火 都内主要道路の火山灰除去に4日

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121111/t10013409991000.html
富士山で大規模な噴火が起きた場合、火山灰を取り除くのに、都内の主な道路だけで少なくとも4日かかるという国の推計がまとまりました。電力や上下水道交通機関など社会活動にも大きな影響が出るおそれがあり、国は今後対策を検討していくことにしています。
噴火すれば山梨県だけで、5万6000人が避難となる。


三宅島、2年半ぶり小噴火=「活発化でない」―気象庁

時事通信 122()1945分配信
 気象庁は22日、伊豆諸島の三宅島・雄山山頂火口で同日午後438分ごろ、ごく小規模な噴火があったと発表した。噴火は2010721日以来、2年半ぶり。同庁は「火山活動の活発化を示すものではない」として、噴火警戒レベルは5段階中下から2番目(火口周辺立ち入り規制)を継続する。 

*ただし、琉球大学名誉教授で海洋地質学者の木村政昭氏によると、過去のパターンは伊豆諸島の大噴火、東北の大地震、再び伊豆諸島の噴火、そして関東南部での大地震となっている。



震度6の地震が起これば日本の7割の水道管が破裂する
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121210-00000890-playboyz-soci
今後、大きな地震が起こった場合に心配なのが、水道管の老朽化。「耐用年数40年を超えた老朽管の長さはすでに4万8000kmに達しています。」(東洋大学経済学部教授・根本祐二氏)。地球を一周しても余るほどの配管が、破裂寸前だというのだ。「さらに耐震対応になっていない水道管が多く、2009年度時点で震度6強の地震に耐えられる水道管は全体の30%にとどまっているのが現状です」 厚労省(水道施設の耐震化の推進)http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/kenkou/suido/taishin/


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以前も指摘したが、東京のインフラ自体が老朽化の時期で首都高を初め、水道管など補修工事を早く進めて頂きたいものだ。東京23区の小中学校の34%は築40年以上。避難所として指定されていても機能するのかも不安だ。また、注意が必要な木造密集地帯だが、耐震補強や、家の立て替えに補助を出す等して都としても対策を進めている。

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crashkazu@gmail.com (栗原)

2013年1月8日火曜日

福島第一原発4号機問題



 日本には約2000の活断層があると言われている。日本には54機の原発があるが、東洋大学変形地形学者 渡辺満久氏の話では、活断層の心配の無い原発は1カ所しかないそうだ。先日、問題となった敦賀原発の敷地内には浦底断層が走っている。さらに原子炉下にも破砕帯が走っており、裏底断層が動いた時、それらの破砕帯も連動して動くことは否定できないという調査団の結論が出た。阪神淡路大震災も活断層型で、活断層上では観測史上初の震度7を記録した。断層上では地震による揺れとは違う、引き裂く力が働くのだ。ところで、2011年12月政府が冷温停止宣言をして問題収束したかに思われている福島原発だが、実は今も「そこにある危機」がある。1つはメルトスルーした一号機。原子炉からはみ出して流れ落ちた放射性物質は、どうなったのだろうか?2号機、3号機も炉心はメルトダウンしている。その後、何のニュースも聞かない。聞かない=安全ではないだろう。もちろん処理した訳ではない。放置状態であろう。地下水は大丈夫なのか、近隣の海は大丈夫なのか?(最近、福島沖のアイナメから基準値の2500倍の放射性物質が検出されている。)

もう一つがいわゆる「4号機問題」。4号機核燃料プールには今も1331本の使用済み燃料棒が眠っている。これはチェルノブイリ原発の10倍の放射能だ。これが何と3:11でダメージを負ったボロボロの館屋の現在は屋上部(上の階はダメージがひどく撤去された)、のプールに保管されている。むき出し状態である。表面は雨風を凌ぐためにシートをかぶせただけである。3:11でプールの壁が3.5センチ以上膨張しているのが確認されている。もし、余震でヒビが入り、水が漏れると、温度は上昇する。



爆発後の4号機。左の壁の穴の右あたりがプール。現在は上の部分、(実はこれは吹っ飛んだ最上階のフロア部分)は瓦礫と一緒に撤去され、プール部分が最上階となっている。

プールから水だけが抜かれれば、直接外気に触れるので300度以上にはならないという専門家の説もあるが、地震で建物自体が倒壊し、燃料棒が地面に重なってしまうと内側の燃料棒は外気に触れないため温度は上がる。さらに実験では、700度程度でも燃料棒自体が破損し、中の放射性物質を固めたペレットがむき出しになることが確認されている。東電側は補強工事をしてあるので震度6強までは大丈夫と言っているが、プールのある建物自体が80センチ地盤沈下しているという報告もあり、地盤の強固さに疑問は残る。

詳しくはYou tubeでの元駐スイス大使、村田光平氏のメッセージをご覧下さい。 
http://www.youtube.com/watch?v=RNngWA5c-kM&feature=youtu.be

地震だけでなく、昨年は隣の茨城県で竜巻があったことも忘れてはならない。3:11以来、原発施設は根本的な解決の無いまま、応急処置の状態で維持されている。いずれにしても政府も東電も情報を積極的に開示せず「安全」を繰り返していても国民の心配はぬぐえないだろう。東電としてはプールを囲むクレーン用の台場を建設し、使用済み核燃料を撤去する作業を計画しているとするが、作業が始まるのが2013年11月。撤去作業は1年以上かかる。その間に大きな災害が起ったらと思うとぞっとする。東京でも葛飾区などは3:11以来、放射線量がかなり高くなったが、4号機の放射能が放出されれば、3:11以来の放出量の10倍が放出されることになり、東京に人が住めなくなる可能性さえあるという。(京大、小出教授) 

最近、東海地震の発生確率が30年で87%から88%に引き上げられた。東海地震の震源域の真ただ中にある浜岡原発。大きな災害となることは目に見えている。福島第一原発を廃炉にするのに40年。危険はすぐには去らない。日本の首都東京が福島と浜岡という2つのリスクの高い原発に挟まれていることを現実問題として認識しておく必要がある。