(図)は「川の手地区」ゼロメートル地帯
本所防災館では液状化の実験を見る事が出来る。乾いた土地の家が揺れの後、水浸しになり傾いて沈んでゆく。電信柱は倒れ、マンホールは浮き上がる。水害は津波だけではないのだ。
つい、8月29日に内閣府中央防災会議が南海トラフ地震の最新被害予測を公式発表し、各新聞の一面を賑わせた。地震の規模はM9。死者最大32万人。7割が津波被害。静岡は最多の死者で10万人。13mの巨大津波が予測されているが、初波は何と2分で到達。海溝の地震では津波はジャンボジェットの早さで移動してくる。津波は30センチで死者が出始め、70センチで死亡率71%、1メートルで100%の死亡率という。津波は圧力の壁だからだ。そのエネルギーに人は為す術も無い。ただし、「早期避難率」が高いと半分から9割近くも減るという。防災、避難で「32万の死者が6万人に減」という試算に希望を見いだす。ここに防災の意義がある。
最悪は、高知県黒潮町で34メートルの津波。初波は8分で来る。大阪、名古屋でも5mの津波。大阪では全倒壊も33万7千棟。浸水面積は(浸水深1センチ以上)の最大値は静岡、高知、三重の3県でいずれも羽田空港の約12倍の150平方メートルに及ぶ。東海地震は単独で起きた事が無いので、東海、東南海、南海の3連動地震の懸念が高まっている。
品川、千葉は3m、江東区には3時間5分で津波が到達。行政も一般の商業施設とも協力して津波避難所を確保するよう努めている。千葉県船橋市は、市内に大型商業施設がある三井不動産やイケア・ジャパンなどと、津波警報の発令時に一時的な避難場所として使用できるよう協定を結んだ。約430店が入る「ららぽーと TOKYO-BAY」や、家具などを扱う「IKEA船橋店」の駐車場や屋上を開放。ららぽーとは約1万8千人、IKEAは約5千人を収容できる。船橋市は東京湾に面しており、市内の高層マンションにも3階以上の廊下などの共用スペースの提供を要請。これまでに、計18カ所で約6万4千人が一時避難できる態勢が整ったとしている。
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