2012年9月7日金曜日

放射能からどう身を守る



福島第一原発でも、冷温停止しているとはいえ、まだ冷却水の水漏れなど今も危機的な状況が続いています。東電が認めているようにすでにメルトスルーを起こしており、放射性物質は地中に漏れ出ており、地中の隙間を通して大量の放射性物質が環境に吹き出す恐れがあります。

前回書いたように、東海地震の震源域にある浜岡原発は震度6−7の激震に見舞われ、また19mの津波の被害を受ける予測がされています。現在、こちらも停止していますが、衝撃や津波で施設が破壊されメルトダウンが起れば、その次は水蒸気爆発、そして大量の放射能物質が外に飛び出ることになります。放出された放射能物質は大量の水蒸気を伴い、放射能雲が煙のように漂い、風下に向かって流れます。その時、雨になると深刻な汚染をもたらせます。

池や沼に波頭が立つ風速毎秒5mでは、33分で事故現場から10キロまで、1時間6分で20キロ、100キロまでも5時間33分でやってきます。もし秒速8mだと200キロ離れた首都圏までも7時間で到達します。原発から30キロ以内の地域でかつ発電所、電力会社、役所が避難を呼びかけた場合はすぐに避難してください。避難までに時間の余裕がある時はラジオなどで情報を聞きながら、汚染されていない安全な水を確保するため風呂桶などに水をためておきましょう。しばらく屋外に出られなくなるので食料を持って、できるだけコンクリートの大きな建物に避難しましょう。木造は10%、石の建物は40%、コンクリート建物は80%放射線をカットできるそうです。

「原子炉にホウ素を注入」とニュースで聞いたら警戒が必要。再臨界を防ぐための処置です。再臨界とは停止していた核分裂連鎖反応が再び起る事を言います。移動中は鼻や口を塞いで、体内に取り込まないようにしましょう。トイレットペーパー3回折りたたむだけで約90%除去できるようです。被爆した人の一部は数ヶ月以内に死に至り、生き延びた人も白血病や癌を心配しながら生きてゆかねばなりません。また精神的にも不安定になり、うつ状態になることもあります。犠牲になるのは子供達です。新陳代謝の盛んな子供のほうが遺伝子への傷を受けやすく、放射線障害を引き起こしやすいのです。

地震の対応は「窓やドアを開けて屋外に逃げろ」ですが、放射能災害は「窓をしめて部屋にこもれ」となります。原発震災ではこの2つがほど同時に起ります。原発からの距離や放射性物質の到達時間などを考慮して対応を考えなければなりません。風下の北へ逃げる事になるでしょうが、荒川を渡る橋は混乱状態でしょうし、首都圏の交通網はすぐにマヒするでしょう。家にこもる場合は1週間を想定してください。(地震で断水になっている可能性もあるので非常用トイレの用意も)放射性物質が到達する前に汚染されてない水を確保しておくことが必要です。窓や換気扇への目張りも大事です。10日間は雨に要注意。

内部被爆に対する対策は放射能を帯びていないヨウ素を先に体内に取り入れて、放射能が飛んで来る前に甲状腺をヨウ素で飽和させておくことです。放射能に襲われる直前にヨウ素剤を服用するのがベストですが、被爆後でも3時間後で50%の効果があるとされています。どうしても外に出る場合は防塵マスクの他、晴れでも雨でも体が外気に触れない工夫が必要です。汚染された靴などを家に持ち込まないことも大事です。

こちらで東京の大気中の放射線量を見る事が出来ます。

ちなみに胃のX線検診(1回)で600マイクロシーベルト。一般公衆の線量限度は1年間に1000マイクロシーベルトです。また、放射線業務、防災に関わる警察消防従事者に認められている上限が1年間に50000マイクロシーベルトとなっています。

計算の仕方は例えば、新宿区で1時間あたり0.04マイクロシーベルトの場合、

0.04 x 24時間x365日=350.4 マイクロシーベルト
(年間)

これは一般公衆の線量限度1年間に1000マイクロシーベルトを下回っているので、安全ということになります。



原発の状況アップデートは以下のサイトで見られます。また登録すると情報をメールで受け取る事も出来ます。http://kinkyu.nisa.go.jp

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